2011年10月28日金曜日

「ゲーム」の収益化を最適化した先の悲しさ

出典:http://www.futta.net/

任天堂が200億を超える最終赤字を出して、あっちこっちでニュース大騒ぎ。
2007年に2000億超の営業黒字を出した時の事を考えるとすごいアップダウン。

同時にPlayStationも最近ハードスペック上げるばっかりで出てくるソフトは微妙な気がするし、新しく出るdocomoのプレステケータイもおそらくPSP goと同じような感じでソフト連携が微妙で短命で終わるんちゃうかと勝手に予想。わかんないけど。もうそろそろ本気で「ハードありき」は終焉なのか?

対してGREE、DeNA(モバゲー)、Amebaの業績、特に課金コンテンツ系がエラい事になってますが、最近の「ゲーム業界」はソフトとソフト以外の部分でいかに広がるか、という設計がないと収益にならんのかな・・・と。
Webサイトで言うと一昔前に流行ったFlashバリバリのスペシャルサイトみたいなの。利用してみたら、確かに「面白い!」んだけど、コンテンツの範疇以上の拡がりが無いというか。なので最近はいろんなサービスやストリームに繋がるように巧みに設計されてて、いやむしろそこが無いと企画が通らない気もする。

話戻して、上記のようなチャリンチャリンソーシャルゲームプラットフォーム会社が新しい市場を作って世界に進出していって沢山のお金を日本に持ってくる、というのは日本のソフト産業としてぜひとも頑張って欲しいと思うんだけど、同時に不安に思うのは、私は基本的にゲーム大好きッ子でしたが(最近めっきりやらないけど)この類いの「ソーシャルゲーム」とかで流通してるゲームってどれもこれも簡単操作で隙間時間に遊べてハマる、けどインスタントすぎて世界観に魅力が無いというか、どれもしょーもないバラエティ番組みたいな感じで情緒性というか芸術性というか美しさが無いというか何というか下衆いというか。
きめ細かに作り込まれた、ゲーム制作者の「愛」が見えなくて、見えてくるのは「ここでこの仕掛けを入れる事でプレイヤーの心をくすぐってチャリンチry」てな搾取する人のニヤけた顔みたいなものが見えて悲しくなるというか。それはそれでスゴいんだけれども。

日本映画のような、ものすごく細かい空気感というか、映像から匂いや味を感じられるようなシズル感というか、そういう気持ちのこもったゲームはマネタイズが難しいから無くなって行っちゃうのかな。ゲーム収益モデルの最適化の行き尽く所がそんなだったりするとなると悲しい。仮にそれを「世界に誇る」とするとしても悲しい。

まぁ、ならないか。力は振り子みたいなもんだし、収益モデルとしてのゲームの行く末が最適化だったとしても、結局また質に戻ってくる時は来るよな。うん。